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道南の秀峰 大千軒岳

 

写真:大千軒岳

2001/10/20

紅葉前線とともに南下してきたこの秋の登山もいよいよ大詰め、道内最南端の1,000b級、大千軒岳へとたどり着きました。固い岩盤を深く削った渓谷や色とりどりの石が転がる河原、人や動物に多くの恵みをもたらしてくれるブナの森林、そして登山者と高山植物マニア(盗掘犯)を魅了してやまないお花畑を通ってたどり着くこの山は、そのどこもが魅力的です。

山の恵みはいろいろですが、この季節、ぜひとも恩恵にあずかりたいもののひとつが「キノコ」です。
ブナの黄葉が終わりに近づく10月末から11月はじめにかけ、ブナなどの倒木に出るナメコを採りたくて、今年も仕事の都合とすり合わせていってきました。

知内川沿いの登山道へ至る森林管理署の林道は、平成12年の災害で中二股手前、河原の広がるところの少し前で車両通行止めです。10月19日金曜日、仕事終了後そこまで車を走らせ、テントを張ってキムチなべです。

翌朝は谷あいの紅葉の上にそびえる前千軒が印象的でした。
山は泊まりが一番です。

林道を1時間で本来の登山口。そこから1時間弱で広い河原キャンプ場着。テントを張り、カメラとビニール袋だけを背負って山頂を目指します。
つり人にも聖域と称される流れには、体長25cmほどの魚影が見られます。でも、横目には見ながらも、気持ちはもう、去年見つけたナメコの木へと直行です。

山頂近く、十字架のある稜線にたどり着いたのが15時過ぎ。時間に余裕がないので、頂上目前にして引き返しますが、残念な気持ちにも増して、往きに確認したナメコの採集が楽しみです。体は疲れきりましたが、まだ傘の開かない、一番いいころのナメコを採って(写真:ナメコ)キャンプ地に戻りました。

別に採取したボリボリとムキタケは、ウィンナーソーセージ、玉ねぎとでコンソメスープ。
ナメコはさっと湯がき、湯切りしてしょう油をたらすだけ。絶品(今風に言うなら「まいうー」ってもう古い?)。
ますます千軒ファンになりました(写真:広い河原キャンプ場にて)。

初夏の花畑ばかりがクローズアップされがちな千軒岳ですが、川沿いでは色とりどり、さまざまな模様の岩石観察が楽しめます(誰か石、教えてください)。

千軒は秋もいい(写真:ブナ黄葉_1同_2)。登るコースは知内がいい。できる事なら高巻かず川を行きたい(写真:狭戸)。せっかくだから泊まりたい。
一泊、長靴登山を静かにお勧めします。


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