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ホロホロ山 三階滝ルート

大滝村
2002.03.01

四方から望むことができ、それぞれに美しい姿を見せるホロホロ山、徳舜瞥山。
しかし、写真に収めようとするとこれぞという場所はなかなかない。
冬しか歩けない三階滝からのルートをたどり、またひとつ、ホロホロの魅力的な姿を見つけることができた。


クマ!?

コースタイム

三階滝公園 00'
国有林境界(ケイカイ) 90'
地滑り滑落崖上 60'
ホロホロ山 60'

※実測ではなく想像の時間です。

コース概略

ルート図はこちら

陶芸教室裏からカラマツ人工林、トドマツ人工林を越え、1時間強で国有林境界(けいかい)。
さて休憩をと周りを見ると雪面にぽっかりあいた穴が。
ク、ク、クマ!?
かなり緊張したがクマではなかった。この後も所々こういうのが見られた。
一体どうしてできるのだろう。

国有林境界から上方は、人工林であるはずだが天然林のように見える、トドマツとダケカンバが主体の微妙な森林をしばらく進む。左手が急崖になっていて、これが地滑りの滑落崖だと思っている。
雪庇の踏み抜きに注意しながら崖の下をのぞくと、あの神秘の湖が雪の間に少しだけ顔をのぞかせる。

やがてアカエゾマツが多くなってくる。徳舜瞥のピークもこの辺りから見え始める。
大滝の高原は、どこも羊蹄山や支笏方面の山の展望がすばらしい。
標高900メートル以上では展望が楽しく、疲れを感じることがないほどだ。

滑落崖上方の最高点でGPSにウェイポイントを打ち、コンパス切って(GPSにはルートを入れていないし電子コンパスが内蔵されていない)ホロホロの肩を目指す。
Co1100メートルくらいから、モンスターになりきれなかった中途半端な樹氷が現われる。例年なら立派なモンスターとなって、時折訪れる登山者を出迎えるはず。
モンスターと支笏の山々が朝日に照らされたら最高だろう。
真っ赤に焼けたマッカリヌプリ(羊蹄山)も同時に見ることができるはずだ。春分の日あたりはここでキャンプするのも良いなと考えた。

樹林帯をぬけるとほどなく、ホロホロの肩に出る。この山も東側が大きく崩れ落ちているから、あまりなじみのないホロホロの裏の顔は結構険しい。太陽を画面に入れた写真が東斜面で、中心より左手の少しとがって見えるのがホロホロのピーク。
雪崩は怖いが、傾斜がなんとか滑走できそうな範囲なので試してみたい気もする。誰か滑った記録はないだろうか。比較するなら、羊蹄山の火口壁より緩そうだ。ブッシュのないきれいなバーンである。
滑るならホロホロのピーク直前からドロップインか。

肩から山頂までの稜線は東が垂直に落ち(数10メートル下がると上述のバーンとなる)、西もスキーで横切るのは少し緊張させられるような尾根だから、(初級者なら)そこそこに登山している気分を味わえると思う。
状況によってはアイゼンとピッケルが不可欠なこともありえるか。。。
そしてここも、展望は最高(写真「ホロホロへの稜線」「冬だけの展望、背後に噴火湾と有珠山」)だ。

しっかり歩けばさして危険もなく、山頂へと立つことができる。
今回は仕事できているので全行程に5時間を費やしたが、登山だけが目的なら4時間はかからないかもしれない。早い人なら3時間くらいで行けるだろうか。

では下り。
雪面は暖気続きで表面が融け、その後凍ったクラッカーのような層が2センチほどあり、Co900メートル以下は今回滑りを楽しむどころでなかった。
雪質が良ければのんびりスキー派に格好の、樹木がまばらな緩斜面が国有林境界まで続く。
そう、つまり国有林は木がまばら、ということ。山スキーには喜ばしい。
以下はあまり滑りを楽しむことはできない。滑りは徳舜瞥の夏道登山口方面のダケカンバ帯〜アカエゾ林がかなり楽しいから、車2台でミニ縦走も楽しいと思う。

以上、ルートの紹介とする。

山岳写真を日帰り、温泉つきで!!


通常山岳写真というと、朝夕の斜光線が肝要であるから、撮影地点近くでの幕営が一般的だと思う。
しかしここに掲載した写真では、日中にもかかわらず十分な陰影があり立体感が出ている。
今回は仕事で行ったので、当然のことながら日帰りである。

これは単純に山の配置と太陽の位置関係による。
この山の場合2つの山が東西に並ぶので、日の出のときも日没のときも、ホロホロから徳舜、徳舜からホロホロのいずれでも光線がべたにあたるか真逆光で、逆にあまり良くない。
かえって日中のこの位の光線が、ここではベターのようだ。これで2時半から3時くらい。

この山の上には、上野地区の牧場コース?が最短時間で行けるようなので、午前中はスキーでも楽しんで、天気が良ければ頃合を見計らってポイントへ行き、写真を撮って滑って帰ればまだ温泉に入る時間も残っている。という、お手軽山岳写真撮影行が可能な、うれしい山でもあるのだ。

それにしてもホロホロ山の東斜面。ダケカンバの配置も美しいし、もう少し撮れるところがあるようだ。
冬しか行けないルートで、冬しか見れないホロホロの魅力をまたひとつ、見つけることができた。

 

もちろんちゃんと仕事してきました。。。
また、仕事行かなきゃ。。。

研吾

三階滝地滑り滑落崖上部の高原

支笏湖を望む

マッカリヌプリ

ホロホロ山

ホロホロへの稜線

天を突く徳舜瞥

冬だけの展望
背後に噴火湾と有珠山


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