主人公の名は「あーく」。後年、同じエニックスから同じアクションRPGとして発売された(うーん、そのまんま)『天地創造』の主人公と同名だ。最初カタカナ入力できるのを知らなかったで、最後まで読み辛いままになってしまった。以下は、読み易いよう「アーク」と書くことにする。
とにかくアークは「Soul Blader」、魂を蘇らせるものとして地上へ降り立った。もちろんblade(刃、刃物)に復活なんて意味はないことを、賢明な人間は気にしてはいけない。ちなみに「bladder」だったら、意味は膀胱。「魂の膀胱」……発売できませんな。
まずは最初のほこらへ。そこでアークは「まどうしのソウル」なるものと出会う。
「私はこんな姿をしていますが、あなたと同じ天空人です。あなたに力を貸しましょう」
どんな姿かといえば、見た目は光る玉。それがアークの周りをぐるぐる回り始めやがった。その雄姿はまるで
シューティングゲームのバリアビット
、と言えば想像がつくだろう。うっとうしいことこの上ない。しかも魔法はほとんどこのビット……じゃなかった、ソウルから発射されるのだ。
狙いが付けられん。
神様ももうちょっと落ち着いた奴を用意しておけばいいのに。ともかく最初の舞台、グラスバレーの村へ行ってみよう。ぐるぐるぐるぐるぐるぐる。
村にある洞窟に入ると、魔物が襲ってくる。こいつらを倒しつつ、村や村人を復活させていくようだ。そして、最初の村人(と建物)を復活させる。
「アークはおばさんの魂を復活させた」
……おばさんが固有名詞だよ……。なんか割り切れないものを感じつつ、次の魂を復活させる。
「アークは村長の椅子の魂を復活させた」
……わ、解らない。確かに日本では、「長年使われたものには魂が宿る(つくもがみ)」という考え方があるけど……。なんか激しく違和感を感じるのは私だけだろうか。
ここでいったん村に戻り、復活させた魂の話を聞いてみる。……と思ったら、しっかり肉体も復活したおばさんがいた。ナメック星の神龍もびっくりのサービスだ。とりあえず話を聞いてみよう。
「(前略)ひとりじゃ寂しいねぇ。そうだ、あんたうちの子供にならないかい?」
→はい
いいえ
「それじゃ今日からあんたはうちの子供だよ!」
養子縁組完了である。
制作者が何を思ってこのイベントを作ったのか、私にはさっぱり解らない。さらに村の復興が進み身寄りのない女の子が出てくると、おばさんはその子の家に行ってしまう。
おい、ここにいる息子はどうすんだ!?
このおばさんが優しいってところを見せたかったのかもしれないが、単なる無責任にしか見えないぞ。絶対言ったんだろうな、この女の子にも。「うちの子供にならないか」って。
ともかくアークはひとり奮闘し……おっと、ソウルもいたっけ。何の役にも立っていないけど。ぐるぐるぐるぐる。ともかく、最後に中ボスを倒してこの村での戦闘を終える。村に戻って情報収集をしていると、先ほどの女の子が重要人物であることが判明。彼女・リーサは、悪魔を召還する機械を作った、天才発明家レオの娘だった。レオはリーサに家族(というかペットたち)と仲良くするよう言い残して、王の元へ連れていかれたらしい。どうやらこの冒険は、レオが鍵になっているようなのだが、このときはサブイベントだと思って適当に聞き流してしまった。ちなみにこのペットというのが、
犬とイルカとカタツムリと人形(ペット?)
。さすが天才発明家、常人の及ばないところまでトリップしていやがる。これ以降はこのペットたちの足跡を追うという、自殺したくなるような展開が待っている。
次の場所へ移動。最初はこの村(?)の名前が解らなかったが、最初の切り株の魂(いい加減慣れた)を復活させてから解った。
「ここはグリーンウッド。(後略)」
どこの漫画だ、それは。ともかく魔物を倒し続けると、グリーンウッドの動植物たちが復活していく。情報を集めると、この村はレオの飼い犬・ターボ(こいつ『天地創造』にも出てきたっけな……)が作った村だそうだ。
途中、ダンジョンで進めなくなる場所があったので、再び村で情報収集。
「ターボ様は凄いぜ!僕の枝(切り株と話している)を使ってイカダってのを作ったんだ」
「ターボ様の臭いのするものを持っていけば、イカダも乗せてくれるはず」
なるほど。しかし村を見渡すと椅子やテーブルやステージやお墓があり、たかがイカダ程度で驚く文明レベルには見えないんだけど……。大事なのはそのお墓で、ターボもここに埋葬されているらしい。そこでアークは、
モグラの掘った穴から墓の下へ侵入し、犬の死体からアイテムをゲットする。
グリーンウッドの連中に知られたら、リンチ間違い無しのイベントだ。そうでなくとも天空人のアークが墓場泥棒とは……。もうちょっと何とかならなかったの?
この辺でついでに「モグラのソウル」も仲間にする。彼はダンジョンの暗いところを照らしてくれる。『ドラクエ』のレミーラを想像してくれると解りやすいだろう。
再びダンジョンへ。奥へ進むと、真っ暗なところに行き着く。ここでモグラのソウルが……え?まどうしのソウルと扱いが一緒?ということで、
明るい部分がぐるぐる回る。
なんか長いこと見ていると気持ち悪くなってくる。車酔いした感じ。おまえら本当にアークの手伝いしているのか?ぐるぐるぐるぐる。
中ボス倒してグリーンウッド終了。最後に気に入ったイベントを紹介しておこう。
犬「ここは肉料理が自慢の店だ。何の肉かって?……あ ん た の肉だよ!
……なんてね。シャレにならなかった?」
そりゃあシャレにならんて。だってその方が自然だもの。マジでビビったぞ、俺は。
動物を擬人化するとき、よく肉食動物が悪党に描かれる。馬鹿馬鹿しいことこの上ない。彼らが他の動物を襲うのは、それが生きるために必要だからだ。これは善悪とか関係無いレベルの話。同時に、動物の王が統治する動物の王国、ていうのも気に入らない。その国で肉食動物は何を食べているのだろう。動物の世界に人間の価値観を持ち込むなんて、本当に愚かしいことに思える。
注:別に『ライオンキング』や『ジャングル大帝』に含むところがあるわけではない。
グリーンウッドを後にしたアークは、セントエルズの海底に向かう。ここでは対して面白いことも起こらず、人魚の王女様を復活させて終了。当然ここで登場するペットはイルカのルー。他のペットはともかく、ルーがどうやってグラスバレーの村、もしくはレオの研究所からここへ来たのか、一抹の疑問が残る。
次にアークが来たのは精霊の住む山。ここの精霊たちは生まれて1年で成長し、老い、死んでいくらしい。ここにも例によって精霊の王様がいるのだが、何をやっているのだろう。1年未満じゃろくな政治もできないだろうし。たぶん日本の天皇みたいな役職なのだろう(ひょっとして問題発言してる?)。
ダンジョンは雪山。途中氷で滑ってどうしようもない場所があるので、魂を復活させて情報収集。精霊やキノコやカタツムリに話を聞く。……文章にするとアブナイというか、嫌になるな。
精霊「氷で滑らないように、このキノコの靴を履いていけよ。僕らは着るものも全部キノコから作るんだぜ」
……えーっと。今さっき
話を聞いたキノコの前を、キノコの靴を履いて歩く
のはさすがに気が引ける。精霊たちはキノコの声が聞こえないのかもしれないけれど。
そうそう、書き忘れたけどここのカタツムリは、精霊たちの移動に必要不可欠なものらしい。精霊はカタツムリにまたがって移動するのだ。ひょっとしたら精霊もカタツムリも小さいのかもしれないけど、見た目はアークと同じサイズ。後で復活するレオのカタツムリ・ノームも当然そのサイズだ。さすが天才発明家、
人間サイズのカタツムリを飼っている
とは、そのイカレっぷりに乾杯だ。
精霊の王を復活させたので、さっさと逃げることにする。でかいカタツムリって、想像しただけでも怖い。
次にアークがやってきたのはレオの研究所。さすが天才発明家、研究所だけで村や神殿と同じ扱いだ。こんなところに誰が住んでいるのか知らないが、とりあえずガンガン魔物を倒していく。
「アークは扉の魂を復活させた」
「アークはタンスの魂を復活させた」
「アークは街の模型の(以下略)」
何かが違う。絶対に何かが違う。
いくら慣れたとはいえ、違和感ありまくり。こいつら(扉やタンス)の声、アークにしか聞こえないのだろうけど、ひょっとしたら普通の人にも聞こえていたのでは。いくら天才発明家とはいえ、レオはこんなところで暮らしていて気が狂わなかったのか?いや、狂ったから悪魔召還の機械なんか作ったのかもしれない。
研究所の中や街の模型の中の魔物を倒し、ここもクリア。最後のペット(?)人形のマリーを復活させる。
マリー「(略)ああ、リーサに会いたい」
持っていってやれよ、アーク。しかしよく考えてみれば、しゃべる人形を持っていって感謝されるとも思えない。これは彼なりの優しさなのだろう(本当か?)。
舞台はついに大詰め、マグリッドの城となる。……って大詰め?この辺りでようやく私は気付いたのだが、
この世界にはフレイル王国しか存在しない
ようだ。確かに中世の世界観としては間違っていないのだが、えらくスケールが小さく感じるのは私だけだろうか。
早速アークは仕事を始める。魂の復活。建造物の復活。そして情報収集。
兵士「マグリッド王は偉大な方です。
って言わないと拷問室にいれられるからな」
兵士「許可証がなければこの塔には入れません」
おまえら自分がどんな目にあったのか忘れたのか?
魂まで喰らい尽くされたんだぞ。拷問室とか許可とか、そんなレベルとっくに越えていることに気づけ!
めげずに仕事を続けるアーク。城の復活も間近になり、レオも復活させることができた。後はマグリッド王を復活させて……というところで王妃の乱入。王妃はリーサを人質に取り、レオを捕まえようとする。それを拒んだレオが
自爆して(科学者の鑑だね!)
、アークはマグリッド王復活の冒険を再開する。……となるのだが、結局王妃は何をしたかったのだろう。まさかもう1度悪魔と契約したかったのかね。それはあまりにも馬鹿が過ぎるだろう。もっと解らないのは王妃の命令を聞いた兵士。おまえらは真性の馬鹿だぞ。命令を聞いた結果どうなったか知っているだろうに……。
復活したマグリッド王は、深く反省しているようであった。やれやれ、それならこっちも苦労した甲斐が少しはあったな。
マグリッド「(略)最初は妻の気を引くために始めたのだ……」
おいおい、王妃のせいって言いたいのか?
死人に口無し
って感じの発言なんだけど……。魔王を倒した後にはさらにこんなことも。
マグリッド「(略)今後は手に入れた黄金を使い、みんなが安心して暮らせる城下町を作ろうと思う」
本当に死人に口無し
だよ。何だかんだ言って、結局手に入れた黄金は有効利用するんだな。しかも人の命で買った黄金。いいね、その貪欲な心意気。
いよいよ最終面、魔界へ行って魔王デストールとの対決。最強の剣・鎧・魔法を手に入れ、魔王デストールの元へ向かう。ちなみに最強の道具が故人である王妃のいた場所に落ちている(見えないけど)のだが、
ヒントはいっさい無い。
このゲーム、そういった意味ではかなり不親切。8枚そろえると魔法のエキスパート(何それ?)になれる「カミのエンブレム」というのもあるのだが、なにせ
なにげなく町中に落ちている(もちろん見えない)
ので、あっさり諦めることにする。他の人のデータも見たが、残念ながら8枚そろえた人間はいないようであった。
そしてデストールと対決。第1形態はレベルを上げれば楽勝なのだが、第2形態はいくらレベルを上げようが、一定回数攻撃を当てないとだめらしい。腹が立つ。
ともあれ、デストールは倒された。忘れ去られたソウル(文章だと忘れられるが、画面を見ていると絶対不可能。ぐるぐるぐる)は、ここに残って魔界に蓋をしてくれるようだ。個人的には
魔王を倒したことより、ソウルとおさらばできることの方が嬉しい
。これが最後のダンジョンなのが悔しいぐらいだ。ぐるぐるぐる。
後は世界各地を回り、称賛されて終わり。ろくに話してもいないのに、なぜかリーサとラブラブな雰囲気のアーク。なんかとってつけたようで、かなりどうでもいい。「また戻ってきて」と言うリーサを後に、アークは天界へ帰る。
スタッフロール後、アークは神に言われる(アークのセリフは勝手な補完だからね、念のため)。
神「あれから1年も経つのに、地上の娘のことが気になるのか?そんなことでは神にはなれないぞ
アーク「是非ギリシャや中国の神に向かって言って欲しいセリフっすね」
神「……。とにかく、人間を知るために、1度地上に降りて人間として生活してみたらどうだ?」
アーク「やった!ラッキー」
神「ただし記憶は消すけどね」
アーク「ちょっと待て!だったら何の意味があるんだよ」
ともあれ地上に強制送還。リーサと再び出会い、何だかんだとしゃべってエンドマーク。いまいちハッピーエンドに見えない。別にいいけどね。
……とまぁいろいろ書いたけど、このゲーム悪いゲームじゃないよ。 結構面白いし、結構遊べる (ここは声を大にしておこう)。確かにシステムやストーリーの不備を多々感じるけど、楽しめない程度ではない。これを読んで興味を持ったら、1度プレイしてみるのもいいかもしれない。 細部詰めなくてもRPG作れるって解るしね (ああ、いらんとこまで大きく……)。